【ネタバレ無し映画レビュー】

日本の戦隊ヒーローのハリウッドリメイク映画「パワーレンジャー」のレビューをします。

2017年「パワーレンジャー」
高校生5人が採掘場で謎のコインを拾った日から怪力や跳躍力を身につける。
やがて、地球滅亡をたくらむ敵の存在を知り、地球を守る「パワーレンジャー」となるべく訓練を開始する。

地球滅亡を企む敵がなぜ地球滅亡を企んでるのかは永遠の謎です。こまけえこたいいんだよ。

ネットの評価ではこの映画は賛否両論です。批判される理由は分かりやすい、なぜなら青春映画すぎたから。

スポンサーリンク

変身しない戦隊ヒーロー

なんとこの映画、120分の映画なのにパワーレンジャーに変身するのは最後の30分のみ。
90分はティーンの悩みや、戦う訓練を通して育まれる5人の友情物語が展開されます。
頭からっぽにして戦隊バトルを観にきたのに、これじゃあ批判されるわ。

とはいえ、私はこのストーリー展開が割と好きでした。
ティーンエイジャーの悩みを丁寧に描いて、超人パワーを身につけても解決されない状況があることが分かります。
自閉症、LGBT、人種マイノリティ、わいせつ画像流出、家庭や友達との事情など、戦隊ヒーロー直撃世代の子どもたちには理解できないストーリーで、完全にティーン以上の大人向け。
雨後のたけのこのように量産されるヒーロー映画において、一歩踏み出した展開の映画だと思いました。かつてヒーローとハイスクールティーンのドラマを掛け合わせたヒーロー映画は無かったと思う。
サム・ライミ監督のスパイダーマンのように、自分と同じく悩む姿に共感できるから超人ヒーローでも応援したくなる展開でした。

戦隊ヒーローの変換

パワーレンジャーは1993年の「恐竜戦隊ジュウレンジャー」のリメイクです。同じく1993年に日本版リメイク「パワーレンジャー」としてアメリカでドラマ放送、その後何度もリメイクされ(日本と同じですね)今回の映画となりました。
アメリカドラマの「フレンズ」でも、若い男の子と付き合った女性に「彼氏はパワーレンジャーが好きだろ」と揶揄するシーンがあるので、アメリカでも大人にも知名度のあるヒーローだと思います(ジュウレンジャーはきっと誰も知らない)。

こちらが日本のジュウレンジャー↓

こちらが初期パワーレンジャー↓

今回の映画パワーレンジャーです↓

クオリティ急激に上がりすぎワロタ。タイツですらねえ。
映画パワーレンジャーは最近のヒーロー映画のトレンド「アイアンマン」「スパイダーマン」のような鎧のようなスーツに、トランスフォーマーのような乗り物です。
劇中にも「アイアンマンになれた!」「バンブルビー」というセリフもでてきます。

大理石みたいでカッコイイスーツ。

いつもの吹き替え問題

吹き替えでDVDを観ていて、ピンクレンジャーの声がちょっとひどかったので一旦停止して調べてみたら、広瀬アリスでした。
広瀬アリスの吹き替えはひどいようでひどくない、ちょっとひどい吹き替えで、慣れれば聞けるレベルだったので観念して吹き替えで観続けました。
とはいえ、篠田麻里子様やベッキーのように怒りでテレビを破壊したくなるレベルの事件ではないので、及第点です。

ピンクレンジャー役はナオミ・スコット。広瀬アリスと対談もしたそうです。

インド系のかわいい女性。実写版アラジンのジャスミン役をゲットした、これから売れていく女優さんでしょう。今後二度と広瀬アリスと対談することはないでしょう。

対してサポートロボットの南海キャンディーズ山里 亮太の吹き替えはとても良かったです↓

プロローグとしての映画

今回のパワーレンジャーはプロローグとしての側面が強い映画でした。
ちなみに続編は既に計画中とプロデューサーが明かしています。

せっかく登場人物を丁寧に描いていたので、キャストも継続してほしい。ナオミ・スコットが降板の可能性大だけど……。

青春映画としてとても良かったけど、パワーレンジャー2はもっと特撮アクションも多めでお願いします。

スポンサーリンク
こちらも読まれています