【ネタバレ無し映画レビュー】

香港映画の「霊幻道士」をレビューします。
たぶんこの映画50回以上は観てる。

1985年「霊幻道士」
間違った方法で埋葬された遺体の処置を頼まれた道士が遺体を寺に持ち帰り処置を始めるが、
弟子のミスにより遺体が妖怪(=キョンシー)化。
キョンシー退治に乗り出す道士と弟子の姿を描く。

日本がバブルに沸く時代に忽然と現れ、バブル崩壊とともに消えていったキョンシー。
現在の三十代が子どもの頃熱狂したもののひとつです。私は今でも大好きです。

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上坂すみれが凄い

おそらく二十代以前の人々はキョンシーなど知らぬと思っていたけど、
声優の上坂すみれさんがキョンシー好きとのこと。

「霊幻道士」で弟子の一人が披露した「キョンシーにならないダンス」を披露したり、
ハロウィンにはキョンシーコスで参加したと。

上坂すみれ キョンシーについてのコラム

これが上坂すみれさん↓

えっ、天使って東京に居たんですか?!

これからは好きな声優は上坂すみれと公言します。

サモ・ハン・キンポーが凄い

サモ・ハン・キンポーが制作し大大大ヒットした「霊幻道士」。
ホラーコメディという新ジャンルを確立した映画です。

この映画でキョンシーのルールやその後のキョンシー映画のストーリー展開が確立されています。

◇キョンシーのルール
・死体が何らかの理由で妖怪化して人を襲う。

・昼はおとなしいが、夜になると人の生き血を求める。

・死後硬直してるので関節が曲がらず、手を伸ばしジャンプして進む。

・死後硬直してるので体が硬く、銃弾も効かない。

・お札を貼るとおとなしくなる。

・キョンシーに噛まれたり爪でひっかかれると毒が回りキョンシーになる。

◇ストーリー展開

・弟子がへまをして事態が悪化する。

・師匠は怖いが最強で頼りになるけど、ちょっと抜けてるところもある。

・弟子がキョンシーに噛まれてピンチになる。

・キョンシーはお札を貼るとおとなしくなるが、戦うときに(なぜか)お札は貼らない。

最強の武器「お札」はメインの敵キャラには絶対使用されません。
もしくは使用しても謎の力でお札が消滅します。

だってお札使うと敵が動かなくなるから映画が終わるんや……。

このキョンシーというキャラクターはその後、本家サモ・ハン・キンポー以外の人たちがパクリまくり、
キョンシー映画は無限に作られます。
パクリでも面白ければまだいいですが、ほぼすべて駄作です。その数は鳥取砂丘の砂粒より多いと言われています。
玉石混合という言葉の同義語は「キョンシー映画」と言っても過言ではない。

キョンシー映画は今でもたまーに(五年に一回ぐらい?)作られます。
やはり昔の面白さを超えることはないけど公開されたら観てしまうし、もっと作ってほしい。
駄作でもいい、キョンシーブームまた来い。

アクションが凄い

キョンシー映画の魅力はカンフーアクションです。
手足を曲げずに戦うキョンシーとカンフーで戦う道士たちがマジカッコイイ。
また、道士が術を使うとき無駄にかっこいい動きをするので、中二病患者はぜひ見てみてください。

当時の香港映画でよく使われていた「カンフー」「ワイヤー」「早回し」のアクションがめっちゃ面白い。もはや芸術や。
思い出補正かもしれないけど、あの人間の限界に挑戦したような動きは今でも見ていて楽しい。

ブームよもう一度

「霊幻道士」シリーズでずっと主演だったラム・チェンインも亡くなり、
ずっと吹き替えを担当していた青野武さんも亡くなってしもた。
上坂すみれが踊ってたキョンシーダンスを編み出したリッキー・ホイも亡くなり、
キョンシーブームの時に活躍してた俳優がどんどん亡くなっていく……。
サモ・ハン・キンポーに、最後にもう一度キョンシー映画を撮ってほしいと思わずにいられない。
ブームを期待してもうしばらく待とうと思います。

マジカッコイイ座して待つラム・チェンイン。

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