【ネタバレ有り映画レビュー】

女性スター大集合の「オーシャンズ8」レビューです。

2018年「オーシャンズ8」
詐欺師ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)の妹デビー・オーシャン(サンドラ・ブロック)は
仮釈放されたのを機に、仲間を集め総重量3kgのダイヤモンドをあしらったネックレス強奪計画を実行する。

ちなみに、ポスターに書かれているキャッチコピーの「目撃者は全世界」は大嘘です。

目撃者はせいぜい警備会社ぐらい。

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万引きワザでアドベンチャー

サンドラ・ブロック、ケイト・ブランシェット、ヘレナ・ボナム・カーター、リアーナ、アン・ハサウェイ他(ワシこの5名しか知らない…)、
スターを集めて「オーシャンズ11」をリブートしたような映画だけど、11と世界観はつながっています。

冒頭のサンドラ・ブロックが45ドルしかないのに高級化粧品大量ゲットと高級ホテルに泊まる技が面白い!
こんなん出来るわけねー、とコレ出来るかもしれんという感情が交錯します。
しかし、これが全てでした。
万引きワザを駆使してメトロボリタンミュージアムから宝石を盗むお話しだった。

ご都合主義満載でツッコミがおいつきません!

ハッカーや万引きのプロなどの犯罪者仲間を探すのはいいとして、
これまでまったく面識のないファッションデザイナーのヘレナ・ボナム・カーターを仲間にするのはどうなの。

計画をすべて打ち明けて仲間になったから良かったものの、最初から裏切るor途中で裏切る可能性大やん。

だってお金に困ってるとはいえ一般市民じゃん!
何十億円かかってる大犯罪を犯す重圧に耐えられるんか?

そして偽ジュエリー製作のプロを仲間にいれるんだけど、
偽ジュエリーを3Dプリンターで作るという身もふたもない状況。
偽ジュエリー製作のプロはきっと、私なんでここにいるんだろうと思ったに違いない。
私ならアイデンティティーが崩壊するわ。

また、本来詐欺にかける対象のアン・ハサウェイに計画がバレそうだからと、
中盤で仲間に引き入れるサンドラ・ブロックの豪胆さよ。裏切る可能性が以下略。
もはや自首しようとしてるとしか思えない。

しかもアン・ハサウェイが仲間になった動機が、
「同性のお友達が少ないから」って……。
アン・ハサウェイと友達になりたい女性はこの地球上に1兆人いるわ!

そして宝石の一部だけ戻ってきて何か満足気の保険調査員よ……。
サンドラ・ブロックに弱み握られてるとしか思えない。
お前報告書になんて書くんや……。

それでも楽しい女優の演技

しかし、おそらく私は「オーシャンズ9」が出たら映画館に観に行くことでしょう。
8が楽しいのは、魅力ある女優たちが楽しそうに演技してるから。

特にアン・ハサウェイの砕けた演技は観ていてホント楽しいし、
ヘレナ・ボナム・カーターの抑え気味でもいつものイカれた演技がツボる。


リラックスした感じで、みんなの楽しそうな姿を見ると悩みも吹っ飛ぶ。

権力に対するカウンター映画

近年、ハリウッドはマイノリティ擁護の流れになっています。
ずっと女性は賞とれない、黒人は賞とれないと言われていたけど、
ハリウッドを牛耳っていたプロデューサーのハービー・ワインスタインが
30年以上いろいろな女優にセクハラ(つーかレイプ)していたことが去年告発されて、
マイノリティ擁護が爆発的に加速した(#MeTooもワインスタイン事件から生まれた)。

いっときの「富裕層vs貧困層」映画量産みたいにこれからもっと映画の中身も変わっていくと思う。

ちなみに、「オーシャンズ11」に出演していたマット・デイモンが8にも出演するということで
撮影済みだったらしいけど、すべてカットされたとのこと。
マット・デイモンはワインスタインの映画でブレイクした大恩があるからかワインスタインを擁護して炎上、
ハリウッドで今ちょっと干され気味らしい……。

「オーシャンズ8」みたいな権力に対するカウンター映画(ってのは言い過ぎかもしれないけど)が作られるのは嬉しい。
世間が納得いかないものを堂々とテーマにするからハリウッド映画は大好きだ。

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